名称よつまち商店会 ブラボー

＜商店会 設立趣意＞

1.設立の背景

バブル崩壊後、失われた30年といわれるほど景気は長く低迷を続けてきたが一方で小売業界の売場面積は拡大してきたモータリゼーションの普及と大店法規制緩和によりSCの出店が加速しみるみるうちに大型化し強力な集客力により拡大してきた。駅を中心とした市街地に食品スーパーを核として商店が建ち並ぶ従来の商店街はこのような商業業態トレンドの変化や消費者のライフスタイルの多様化、品揃えや価格競争での劣位な立場などから衰退の一途を辿り、業績不振や後継者不在による廃業や撤退が目立ち、毎日の買い物に利用されるべき業種も満足に揃わず、利便性からも大型店が支持されますます散在した個店には足が遠のくという悪循環に陥っているのが現在の中心市街地商店街の姿である。

さらにはコロナ禍によりいかなる業種も大きな打撃を受け、ポストコロナにおいてもコロナ禍を経験した消費者はその価値観や生活様式、仕事の仕方までライフスタイルが大きく変化した。売り手側もこのニューノーマルの生活様式に対応するべくそれぞれの商売のやり方を根本的に見直さなければならない状況となっている今、 情報発信やEコマース、デリバリーなど「より消費者に近づいていくこと」はとても重要である。しかしながら少子高齢化、人手不足など店舗運営にも課題があるなかで零細小売店が個店で対応できることには限界がある。しかし商環境の変化に対応しなければ持続できないことに目を背けてはならない。今こそ各個店がそれぞれの問題や課題をテーブルに広げ、皆で知恵を出し、協力し合い、助け合い、苦手なことはアウトソーシングを活用しながら環境に対応し消費者に近づいていくべきなのである。

2.商店街の現状

およそ40年前に実施された駅前区画整理事業の前後に、それぞれの通りごとにカラー舗装や街路灯の設置など主にハード面の整備を目的として次々と商店会が組織された。店舗数があり、 各業種が揃う状態であれば駅を中心として金融機関や公的機関のある中心市街地は人の流れもありそれぞれの通りやエリアごとに組織されても十分に機能できたと思うが、 時代は流れ店舗数は減り、 業種は大きく偏り、 人の流れも全く変わ ってしまった状況では現状の細分化された商店会では機能できないと思われる。

特に都市核北地区開発によって大型SCが2005年3月にオープンして以来、その強力な吸引力によって周辺商店街は大きな影響を受けた。 人が集まることに期待したがワンストップショッピングで完結してしまうことで周りの商店は何も恩恵を受けることなくネガティブな影響のみを実感することとなり衰退に拍車がかかってしまった。

現在、 駅周辺から大日地区手前までに4つの商店会が存在するが、 事実上機能しているとは言えない。また、 既存商店会設立当初の各店は、 代替わりをしたり廃業してテナントを入居させていたり、 移転や撤退をしてしまったりと当時とは大きく商店街の姿を変えているのが現状である。

3.設立の目的

このような環境の背景ではあるが、各商店街のなかにはキラッと光る各業種において専門性の高い専門店が存在し、たくさんの顧客に支持されているのも事実である。

そういった元気な専門店を限られたエリアだけでなくもう少し広いエリアで再組織化することで例え軒を連ねていなくても相互に知恵を出し合い協力し、 一店でできることの限界を数店で共にやることで大きな効果が望めるような事業を展開するために、同じ志を持った商店で過去の慣習にとらわれない新たな中心市街地の専門店集団としての商店会を組織する。